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発言記録

私は、民主党神戸市会議員団を代表し、市長ならびに関係当局に質問させていただきます。
医療産業都市構想と神戸市の医療について
 神戸市の「医療産業都市構想」は、1998年の構想立ち上げ以来10年を迎えます。ポートアイランド2期は、進出企業がすでに110社を超え、2100人の働く街となり、雇用の確保と神戸経済の活性化という当初の目的を達成しつつあります。また、PET検診や放射線治療の実施などにより、先端医療技術の提供による市民福祉の向上も図られています。新中央市民病院は、2010年の移転によって医療産業都市構想の高度医療病院群の中心として重要な役割を果たすことが望まれています。最先端高度医療の企業集積を推進し、神戸空港を活用して国内外から多くの研究者、患者を迎え入れることは、神戸市にとっても大変重要です。本日の日経新聞朝刊でも、その将来性を評価する記事が掲載されていたところです。

 私の住むポートアイランド1期は、残念ながら以前の活気がなくなっていますが、この4月に3大学が開校し、新しい人の流れが生まれています。2期にはスーパーコンピューターの進出にあわせて、新たに2大学の進出も決定しました。医療産業都市構想の第2ステージを迎えるこの時期に、1期を含めたポートアイランド全島を一体とした再開発グランドデザインを描き、神戸市の将来を担う中核として、働く人々が快適な環境で仕事に従事でき、住民が安心して生活を楽しめる活気ある街づくりをめざすべきであると考えます。
医療産業都市構想の第2ステージの課題をどのようにとらえ推進していかれるのか、市長のご見解をお伺いいたします。

 また、中央市民病院は、三次救急の役割を持ち備えている地域に密着した病院であるとともに、高度医療も提供する市内の基幹病院です。新中央市民病院は2009年度を目途に一般地方独立行政法人としての経営を進める準備をしていると伺っています。独立行政法人化する利点としては、弾力的な運営ができ、経営の効率化を図れることなどが打ち出されています。しかし、市民病院として、市民が必要とする信頼できる地域医療と高度救急医療とをともに提供し続けていくためには、医療の質をこれまで以上に高めていくことが必要です。市民の安心・安全を守る市民病院として、高い医療の質を確保するにあたっての、市長の決意をお伺いいたします。

 現在、日本人の死亡原因の第1位はガンです。いまや日本人の2人に1人がガンにかかり、3人に1人がガンで亡くなっています。これが2015年には3人に2人がガンにかかり、2人に1人近くがガンで死亡すると言われています。一つの病気でこれだけ死亡することは、歴史的にもなかったことで、ガンは「国民の敵」であると言えます。

 本年1月に兵庫県内10ヶ所の「ガン診療連携拠点病院」が国によって指定され、4月1日に「ガン対策基本法」が施行されました。国および地方公共団体のガン対策における責務が明確にされ、国は死亡率減少に有効な検診の評価と制度管理を、地方は検診の質と受診率を向上させることが定められました。神戸市では、肺ガン、肝ガンによる死亡率が全国平均より高く、早期発見のためのガン検診受診率のアップは急務です。早期発見、早期治療はガン治療の最も有効な治療方法です。神戸市としてガン対策に取り組む姿勢、特にガン検診に関する方針をお伺いいたします。

 「ガン診療連携拠点病院」としては、神戸市内で神戸大学医学部附属病院と中央市民病院が指定されました。中央市民病院は移転計画の中で、最先端のガン治療体制を整える予定だと聞いています。末期になると、ガンは強い痛みを伴うことが多く、6~7割以上の患者さんは痛みに苦しまれるそうです。緩和医療、緩和ケアというのは「治癒を目的とした治療に反応しなくなった患者さんに対する、積極的で全人的な医療、ケア」と定義づけされています。ガンの根治治療とは違う意味で、現在のガン治療の中で重要視されてきています。先日、緩和医療を行うホスピスに視察に参りました。人間の尊厳を大切にした温かいケアを感じることができました。すでに神戸市においてはその重要さを認識して現場で治療に取り入れていると伺っていますが、さらに一歩進んで、市民病院群をはじめ市内の病院において、緩和ケアを専門とする病床あるいはホスピスという形の施設を整備していくことは社会的ニーズが高くなっていると思います。市長のご見解をお伺いいたします。
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G8環境大臣会合サミットに向けての神戸市の取り組みについて
 サミット関連事業には準備経費3000万円が計上され、「子どもサミット」「神戸市路上喫煙および空き缶等のポイ捨ての防止に関する条例制定」などさまざまな事業が計画されていると聞いています。家庭系ごみの排出量が全国政令都市でワーストワンであったり、ごみの6分別がようやく軌道に乗り始めたところであったりと、神戸市の環境行政は、残念ながら他都市に比べて遅れていると言わざるを得ません。しかし、これから市民の意識啓発を積極的に行い、午前中に市長の答弁にもありましたように、市民と協働し、事業者と連携した環境問題改善への取り組みを進め「環境先進都市・神戸」を宣言し実践していくことはできます。広島市は、全世界で101都市が参加する都市環境協定に日本で唯一署名し、環境問題に積極的に取り組んでいます。神戸市も、市民、事業者、行政がともに環境問題に真剣に取り組んでいくことを環境大臣会合の時期に合わせて内外に示していく必要があります。

 そこで、以下2点について質問いたします。
 海外から日本を訪れる人々の多くが、日本ではまだ「歩きタバコ」が多いことに驚かれます。私自身も幼稚園児であった娘の顔に歩きタバコの火が近づき、危険を感じたことがあります。海外生活を終えて帰国された市民の方からも同じようなご意見が届きました。「神戸市路上喫煙および空き缶等のポイ捨ての防止に関する条例」の制定を神戸市が進めていることには、大変共感を覚えます。受動喫煙防止に加え、危険防止の意味でもポイ捨て禁止の意味でも有意義です。

 条例案によりますと、全市域は努力義務にとどめるとのことですが、どのような市民啓発をお考えでしょうか。現在すでにある「ポイ捨て防止重点地区」19地域の中から「路上喫煙禁止地区」も指定していくのであれば、市民との協働事業として進めていくことが必要になります。 協働と参画を推し進める市長として、どのような方針をお持ちなのか、お伺いいたします。

この禁止地区には、三宮・元町地域を考えられているようですが、地域限定であっても罰則規定を設けるのであれば、監視員・指導員の人員計画や予算確保が必要です。特に、過料を徴収するとなると、警察OBへの依頼などが必要だと考えられます。また推進にあたっては、市民への広報に加え、神戸を訪れる観光客への周知が必要不可欠となります。神戸市としてどのような計画をされているのか、お伺いいたします。
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神戸市放課後児童健全育成事業「学童保育」について
 現在、学童保育は利用者が急増し、大変過密な状況になっています。厚生労働省が本年10月に「放課後児童ガイドライン」を、神戸市も本年9月に「神戸の放課後児童クラブの基準」を策定しました。これらの中では面積基準や適正人数規模を設定しています。適正人数にあわせた施設を確保するためには、学校の空き教室を活用することがまず考えられますが、多くの場合、学童保育児童が多い地域は、学校にも空き教室がないのが現状です。その中で地域の対応策を考えていくためには、学校との連携体制、特に小学校長の理解と協力を得ることが必要です。他都市では、学校の校庭にプレハブを建て、学童保育スペースとして確保している例もあります。また、他の地域施設の活用や、課題はあるかもしれませんが、公園の一部に学童保育用のプレハブを建てるなど、過密な状況に対応することも考えられるのではないかと思います。過密解消対策にあたっての市長の方針をお伺いいたします。

 また、保護者からの要望の多い保育時間の午後6時までの延長や、過密解消対策など、学童保育をさらに充実させていくためには、現在のように利用料を徴収せずに運営を継続していくことは、現実問題として難しいと思います。神戸市では、現在、保護者の費用負担の必要性が検討されていると伺います。しかし、費用負担を実施するとしても必要に応じて減免制度を設けるなど弾力的な運営も必要です。学童保育の費用負担についての市長のご見解をお伺いいたします。

 以上、3点について、簡明な答弁をお願いし、質問を終わらせていただきます。
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再質問
1つだけ質問と,要望をさせていただきます。
 1つ質問ですが、これは方向性ということだけでと思いますが、先ほどお話をさせていただいておりました、お答えもいただきました緩和ケアについてですけれども、市立病院として専門の施設を設置するというのは難しいと思いますけれども、例えば今、市立病院群の中で中央市民病院と例えば西市民病院、それぞれ地域特性なども生かした市民病院のあり方というのが検討されているかと思います。
 そういった中で,新中央市民病院はがん根治のための最先端医療に取り組むけれども、西市民病院では例えば緩和ケアへの対応を図るとかというようなすみ分け、あるいはどちらの分野が得意であるとか、そういう専門スタッフが多く配置されているとか、そのようなことも検討されないのかなということを1つ質問させていただきます。  あとは,最後には──済みません。要望の中で,学童保育については、今のご説明,大変よくわかりましたので、その方向でいろいろ検討していっていただきたいと思いますが、あくまでもやはり子供たちの健全育成、放課後の子供の安全確保ということもありますので、子供の健全育成のことを考えていっていただきたいなと思いますが、市民病院群の中でのすみ分けというようなことはお考えになっていないのかどうかだけ、1点お伺いいたします。
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まとめ
それでは、最後にまとめさせていただきたいと思います。
 現在進められている高度医療病院群集積事業の中で、やはり今までお話がありましたように、新中央市民病院は中核を担っていくという、そういう特化の必要性というのはあると思いますが、地域医療を置き去りにすることなく、市民の安全・安心の確保に努めていただきたいと思います。がん治療においては、患者の尊厳を大事にして、全人的な医療を取り組む神戸市であるというような姿勢を神戸市の医療に持っていただきたいなということを強く要望しておきたいと思います。

また、こちらは環境問題についてですが、2点目の質問に関してですが、欧米では小学校から喫煙がもたらす健康被害について、受動喫煙を含めて徹底的な啓発活動を行い、公共の場での喫煙を厳しく禁止してきています。WHOでも、たばこ規制枠組み条約に基づき公共の場における受動喫煙対策を推進するということになっておりまして、日本ももちろんそれに参加しております。神戸市も、環境先進都市神戸の推進の一環として、そのような啓発活動、禁煙活動に積極的に取り組まれることを要望いたしたいと思います。
 特に私からの提言でございますが、民主党の中でも話し合いをいたしましたが、市役所庁舎内での全面禁煙の実施を市が率先して進めていただきますよう、ぜひ強く要望して、私の発表を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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