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発言記録

それでは、消防局担当事業の中から、数点について質問をさせていただきます。
市民救命士について
 神戸市においては「1世帯に1名の市民救命士を理想」として市民救命士要請事業が推進されてきています。安心・安全なまちづくりに市民自らが貢献することを呼びかける大変すばらしい取り組みだと思います。私の娘も中学校で受講し「市民救命士証」をいただき、大変よろこんでおりました。
 現在の講習内容には、心配蘇生法の手順やAED使用法などが組み込まれていますが、今日「救命」の技術がめざましい発展を遂げるに伴い、常に新しい知識と手法を市民救命士全員が得ておく必要があります。最新情報を得ることが必要だとはいえ、単発的な再講習やインターネットでの情報提供を個人が自主的に取得するだけでは、決して十分といえません。また、せっかく講習で学んだ救命方法も、いざというときには思い出せず、実際に手が出せないという状況もあります。

 そこでたとえば、中学生、高校生、大学生のときに、それぞれ一回は全学生に講習受講機会を与える、また、大人になってからも運転免許証更新時に、必ず、たとえ30分でも、その講習を受けないと免許更新が終了しない、というような継続的な仕組みづくりが不可欠であると思いますが、いかがでしょうか。見解をお伺いいたします。
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AED、まちかど救急ステーションについて
 「神戸2010消防基本計画」の中で、重点戦略の一つにAED推進を掲げ、現在、駅、ホテル、学校などの公共施設へのAED設置と「まちかど救急ステーション」への登録が積極的に推進されています。現在、AED設置箇所は市内700箇所を越えたと聞いています。公立小中高校に全て設置が済み、神戸市の積極的な取り組みを評価するところです。

 しかし残念ながら、いまだに「どの施設にあるのか」「施設のどこに置いてあるのか」はなかなか一般市民に知られていないのが現状です。また、実際にそれらを使用する立場になる市民救命士の講習を受けた一般市民からも、いまだに「AEDは電気ショックを与えるのだから怖い」「うまくAEDを使えなくて失敗したらどうしよう」という声を聞きます。

 せっかく市民救命士を数多く養成しても、実際に現場で使うことができた一般市民は少ないのは前に述べた通りです。市民のこういった疑問や不安を解消するための広報を、あらゆる機会・媒体を通して継続的に実施していくべきだと考えますが、その現状と今後の方針について、消防局の見解をお伺いいたします。

再質問)AED設置を数から質へ
 まず、「まちかど救急ステーション」について再質問させていただきます。市内でAED を設置していても、まだ「まちかど救急ステーション」に登録していない施設を、消防局では把握されているのでしょうか。登録がされていない施設に対しては、積極的にその必要性や奏効事例などの広報を行うことにより、登録を呼びかける啓発を強化するべきだと考えますが、いかがでしょうか。

 また、公立学校では、小中高校ともAED設置済みとのことですが、私立学校ではまだ一部だけだと伺っています。公立私立を問わず、教育機関は地域の避難場所としての役割もあることから、早期に整備するべきだと考えます。まだ設置していない各学校に対する啓発活動の現状についてお伺いいたします。

 さらに今後は、単なる設置数の拡大だけではなく、多数の市民、学生などが出入りする大きな施設には、AEDの配置場所、設置個数などにも配慮し、より効果的なAED設置を図るという「数から質へ」の変革時期にさしかかっていると思います。
 現にアメリカでもモデルとされているシカゴ空港では60~90秒も歩けば、AEDが設置されているということで、「街中で倒れるより、空港で倒れるほうが救命率が高い」と言われています。除細動が1分遅れると、生存退院率が7~10%低下するという統計から見ても、理にかなっていると思います。見解をお伺いいたします。

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救急救命士の確保と処置拡大について
 私事ではありますが、まだ日本で救急救命士が認められていないころに、アメリカで交通事故にあい、救急救命士の的確な処置を受けながら搬送されたことで一命を取り留めた経験を持つ家族として、日本でも救急救命士を認めるべきだと強く願っておりました。救急救命士の必要性を実感し、この制度の充実を望む一市民として質問させていただきます。
 神戸市では、平成4年に救急救命士の運用を開始して以来、計画的に毎年、救急救命士の養成を続け、その処置拡大についても積極的に推進されてきています。「一人でも多くの市民の生命を救う」ための取り組みを行っていると伺い、非常に評価できることだと思っています。

 神戸2010消防基本計画」では「救急救命士常時2名乗車体制を維持するための養成を実施する」となっています。しかし、救命の質の向上を考えて、常時、救急救命士2名乗車を継続するのであれば、その養成については、ぎりぎりの人員計画ではなく、不測の事態にも対応できるように余裕のある養成計画で進めていくことが大事であると思います。
三部制に移行し、係が増えた現在の救急救命士の現状と今後の養成計画についてお伺いいたします。また、常時2名乗車するこ とにより、具体的にどのような効果があると考えられているのか、あわせて教えていただきたいと思います。

再質問)「認定救命士」の常時1名乗車について
 処置拡大については、先日、明石市消防本部が、気管内挿管と薬剤投与がともにできる「認定救命士」の常時配置を始めた、と報道されていました。神戸市では、認定救命士がまだ配備されていないと伺っています。心肺停止患者が年間1000名も発生しているという現状を考えると、その救命のためには、認定救命士を早期に全救急隊に配置することが必要だと考えますが、神戸市の現状と今後の養成計画について、お伺いいたします。
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新しい消防団づくりについて
 消防団は、非常に強い地域での人と人とのつながりを持ち、長い歴史があります。西区・北区の消防団と市街地の消防団は、それぞれ事情が異なっており、その役割も地域によって多様化しています。団員の高齢化やサラリーマン化などに加え、新規団員の確保や処遇改善など、これから解決していかなくてはいけない課題も多岐にわたっています。

 そんな中で、市街地の特にニュータウンと呼ばれる地域の消防団には、大きな2つの課題があると考えられます。1点目は、消防団員の確保が大変難しくなっているということです。これは消防団の活動内容が認知されていないことが大きな原因だと思われます。2点目は、新しい街が創られる場合の課題です。市街地では最近、超高層マンションの建設に伴い新しい街が創られています。また、大学などの開校に伴い、学校、住宅、企業が混在する新しい街もできています。これらの街では、居住者は多いにも関わらず、消防団に参加する住民が少なく、その地区だけが防災の空白地域となりかねません。

 これらの課題の解決のためには、新しい街の発展により街が大きく変わり、発展しようとする時が鍵になると考えます。新住民が異端児になるのではなく、古くからの地域住民と相互に協力して融合し、地域の変化にあわせて消防団を作り上げることのできる仕組みづくりが重要です。東京都では、消防団の地域説明会を実施したところ、多くの市民が参加したいという意思を表明したと報道されていました。直接活動内容を聞くことで、必要性を感じ、興味をもたれたのだと思います。

 ニュータウンの消防団のあり方について、現在、消防局としてどのようにとらえ、新しい消防団員の確保を推進しようとされているのか、見解をお伺いいたします。
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防災福祉コミュニティーの助成金について
 各地域で結成されている防災福祉コミュニティーは、自分たちで地域防災を推進していく大変よい活動を続けられていると思います。先日の新聞報道によりますと、自主防災組織の組織率は神戸市では99.5%です。これらの組織は平常時の活動がいざというときの活動に大いに影響します。自主防災組織を知らない人は38.4%、あることは知っているが32.9%、平常時の活動に参加したことがある人はわずか15.4%とのことです。認知度を高め、自分たちの地域防災を自分たちで推進するという意識を市民がもてるよう消防局として支援していくことが大切だと思います。

 消防局では、大震災以降、防災福祉コミュニティーの活動支援策の一つとして活動経費の一部を助成していると聞いていますが、平成20年度予算(案)を見ますと、平成19年度と比較して総額400万円ほど減額になっています。

 今後、地域が主体となって、より一層地域の防災力を高めるためには、防災福祉コミュニティーの推進は、欠くことのできない重要な施策であると思います。防災福祉コミュニティーの数も変わらない現状で、予算を減らしている理由について、お伺いいたします。

再質問)申請審査について
 提案型活動支援助成についての質問ですが、各地域から提案が上がってきた場合、どのコミュニティーに、いくらの支援をするのか、ということを審査して決定するのであれば、誰もが納得できる審査基準が作成できるのか、またその基準は公表されるのか、お伺いいたします。

 加えて、誰が提案の審査をし、採用・不採用あるいは金額の決定を行うのか、お伺いいたします。
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防災教育、いのちのコンサートについて
 阪神淡路大震災から13年が経過し、次世代に震災を通じて学んだ「命の大切さ」を伝え、教訓を継承することはとても大事なことだと思います。今、徐々に薄らいでいく記憶の中で、「新たな防災教育」を意識して取組んでいく時期にさしかかっていると感じています。小学校6年生全員が震災を知らない時代になり、現在、社会では次世代の教育が荒廃していると言われています。いじめや体罰が教育現場であり、家庭内暴力の増加も報道されています。人の命を簡単に奪ったり、あるいは自分の命を自分で絶ったりする事件も後を絶ちません。

 人として最も重要な「命の大切さ」を伝え、「生きることのすばらしさ」を浸透させるために、神戸の震災体験を活かした防災教育を継続していくことが必要ではないかと考えますが、消防局としてはどのように取組んでいかれるのか、お伺いいたします。

 また、この春から防災教育の一環として、消防音楽隊が、小中学校において、防災教育に関する全国でも珍しい取り組みを行う、と聞いていますが、その内容についてもあわせてお伺いいたします。
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外国人対応などについて
 神戸市は開港140周年を迎え、日ごろから多くの外国人が神戸を訪れ、また市内在住の外国人も多いなど、国際色豊かな都市です。国際会議も多く開かれ、この5月にはG8サミット環境大臣会合が神戸市で開催されるなど、外国の要人が神戸を訪れることも珍しくありません。しかしながら、非常時には、言語の壁により意思の疎通が取りにくいという点では、外国人は災害時要援護者であると思います。

 緊急通報を受ける119番消防管制室や、火災現場、救急現場などでの外国人への対応についてはどのようにされているのか、その現状についてお伺いいたします。

再質問)市民対応の現場接遇教育について
 外国人に対してだけではなく、消防職員は、市民が助けを求める難しい局面で市民に対応していただくことになりますが、市民に対する言動をはじめとする現場での接遇について、どのような指導、研修をされているのか、お伺いいたします。
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G8環境大臣会合について
 今年5月24日から26日まで、G8サミット環境大臣会合が神戸市で開催されます。最近は世界的に見ても、自然保護や環境問題を訴えながら暴力行為におよぶ団体が激しさを増しています。7月に開催される北海道洞爺湖サミットでも、時として過激になりがちな市民団体の動向が警備面での大きな懸案になっていると伺っています。

 神戸市における大きな国際的イベントであった平成14年のサッカーワールドカップや平成17年の国連防災会議に、私も参加しておりましたが、消防局も警戒体制を整えておられる様子を拝見しました。今回の環境大臣会合開催にあたっての消防局の対応計画についてお伺いいたします。
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