低炭素社会の実現に向け、住宅用の太陽光発電システムや家庭用燃料電池の導入に対しては、G8環境大臣会合を開催した神戸としても自然エネルギー機器購入助成制度について検討すべきであると2008年秋の決算特別委員会でも質疑しました。国において新規購入助成制度ができたことをうけ、神戸市の平成21年度予算に計上されたことは、各家庭への啓発を進めることに一定の効果が期待できると思います。
現在、神戸市の施設では、必要電力の約3割が太陽光発電などの自然エネルギーやクリーンセンター発電などで賄われています。今後、環境にやさしい取り組みとして自然エネルギーをさらに普及していくためには、市の関連施設で使用する電力について、計画的に自然エネルギーなどの新エネルギーで賄っていくという目標を掲げて、より積極的に取り組んでいくべきです。また、市の施設・建物だけではなく、公共性の高い、駅、老人介護施設、イベント施設、スポーツ施設など幅広い展開が考えられます。広く太陽光発電設備を設置し、市民にもその稼動状況についてわかりやすく報告し認知度を高めていくことが必要だと思います。
また、自然エネルギーでつくった電力を購入したことを証明する「グリーン電力証書」の取得によって事業所がCO2排出削減を進めていくシステムについても、大変有効です。例えば、ルミナリエの電力分はすべて「グリーン電力証書」を取得して実施し、それを市の積極的取り組みとして広報する、など神戸市独自の活用策についても積極的な検討を進めることが必要であると、2009年2月の本会議代表質疑で訴えました。これからは、法人・事業所の自然エネルギー利用をさまざまな方法で促進するとともに、市民・事業者等との協働での取り組みを進める必要があります。しかしながら、この「グリーン電力証書」については、認知度が低く、太陽光発電システムを設置している家庭さえ、このシステムを理解できていないのが現状です。各家庭での発電量は少ないため、煩雑な申請事務処理が面倒で、わざわざ「グリーン電力証書」を申請したくない、という方が多いようです。この申請事務をなるべく簡素化し、少ない発電量でも「グリーン電力証書」を発行することを草の根活動で進めている特定非営利活動法人があります。私もこの活動に賛同し、会員登録をしました。
太陽光発電システムをすでに設置している方も、設置を検討されている方も、あるいは設置はできないけれども「グリーン電力証書」に興味をもたれている方も、一度ホームページをご覧ください。 特定非営利保活動法人 太陽光発電所ネットワーク http://www.greenenergy.jp
自然エネルギーから作られた電力は、「電気としての価値」のほかに、地球温暖化の原因の1つである二酸化炭素の排出を伴わないなどの理由で、地球環境や未来をより良くするといった「環境価値」を持っています。この「環境価値」を買う人は、自然エネルギーから作られた電気を使っているとみなされる、というルールが生まれました。「環境価値」のある自然エネルギーを利用していることを証明するものが、“グリーン電力証書”です。
(太陽光発電所ネットワーク ホームページより)